1964年公開の「三大怪獣地球最大の決戦」では、ゴジラ本人にとっては不本意ながらも人類に味方する形でキングギドラと戦うことになり、ゴジラの立ち位置が変わる転機となった。1965年公開の続編「怪獣大戦争」でも、ラドンとともにX星人に操られたゴジラを地球人が奪い返すという物語展開で、こちらも結果的にではあるがゴジラは人類に味方することになった。そんな立場に嫌気がさしたのか、1966年の「ゴジラ・エビラ・モスラ南海の大決闘」では、都市部には出現せず南の島で眠っていた。しかし、またしても人間たちに無理やり叩き起こされ、エビラや秘密結社「赤イ竹」と戦う羽目になる。
そのため、この2作に登場する通称「大戦争ゴジ」は温厚な顔つきになり、おそ松くんの「シェー」ポーズや加山雄三の物真似など、ますます人間的でコミカルなアクションが増えた。とはいえ、完全に人類の味方にまわったというわけではなく、かつて共闘した仲のモスラに喧嘩を吹っかける描写もある。
ソフビは2005年発売の「ゴジラ50周年メモリアルBOX」で新規造形された。特徴的な眼の色まで忠実に再現されている。大戦争ゴジはバンダイのソフビでは他に一般販売されておらず、貴重な商品と言える。