怪獣ソフビ博物館

ゴジラ、ガメラ、たまにウルトラマンや仮面ライダーも含めて新旧ソフビを展示

初代キングギドラ 怪獣番外地(2019)

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 昭和のキンングギドラはゴジラのライバルとして最も有名な存在であり、三本の首に金色のボディというデザインも芸術作品と呼べる域なのだが、なぜかソフビは少ない。1984年発売のグレートモンスタシリーズのソフビは非常に完成度が高かったのだが、1991年に首だけがvsシリーズのキングギドラに取り替えられて再販され、昭和キングギドラのソフビは入手困難になった。その後もムービーモンスターシリーズで登場するのは平成の時代に登場した新作のキングギドラばかりで、あれほど有名にもかかわらず昭和の初代キングギドラはソフビ化されなかった。そういうわけで、この「怪獣番外地」の昭和キングギドラは待望の商品なのだ。

 とはいえ、そこは「怪獣番外地」なので少しひねってくる。通常の金色の個体だけでなく、金色に差し替えられる前の初期デザインだった青と赤と金の「三色版」キングギドラのソフビとセットで発売された。この彩色は「三大怪獣地球最大の決戦」のポスターに、その名残を見ることができる。さらに、これも幻のNGカラーなのだが、付け替えができる白目の三本首もセットに入っている。これまでのソフビと違い、首と翼を簡単に脱着できる構造になっているので、さまざまなデザインのキングギドラを楽しむことができる。だが、結果として価格は14300円と高額になった。この「怪獣番外地」の次作は昭和メカゴジラの登場時の発光を塗装違いにした3体セットという、かなり変な商品となる。おまけに価格は17600円に高騰。いくら限定販売とはいえ、塗装違いだけで高額の商品を買わせようというバンダイのあざとさを感じる。この路線を続けると、この「怪獣番外地」シリーズも長続きしないかもしれない。この昭和キングギドラに関しても本音を言えば1体のみで販売してほしかった。

 販売方法にはいろいろと文句はあるが、価格が高いだけあって造形は非常に素晴らしい。1984年発売のグレートモンスターシリーズも、実は昭和のソフビとは思えないほど顔の造形が非常に良いのだが、わずかな欠点として翼が小さく分厚いという点があった。その欠点を、このソフビは十分に改善してくれた。大きさは1984年発売のグレートモンスターシリーズと同程度で、ムービーモンスターシリーズのゴジラガイガンと並べてちょうど良い感じ。三色版の方も、ぼったくりの批判をかわすためか、彩色が丁寧にされている。体表の色は、わざわざリアリティを出すために、むらがある色になっている。

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顔のディティー

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モスゴジとのバランスもちょうど良い

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当初の構想にあった三色版

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むらがある塗装はリアリティを表現している

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造形は全く一緒