米国版ゴジラの最終作として2021年に公開された「ゴジラvsコング」は、両雄の戦いの完全決着が話題になった。日本人としては、コングよりもキングギドラの方が強力な敵というイメージが強いのだが、さすがにコングは米国で人気の高いキャラクターのようで、興行成績は前作よりも好調のようだ。特に1962年公開の「キングコング対ゴジラ」では、両者リングアウトで引き分けという結末だっただけに、単純にどちらが勝つのかという注目もあったのだろう。新型コロナウイルスで公開が延期され、さらに日本では配給会社と無能な政府の失態により、世界で最も遅い公開となってしまったのだが、何とかネタバレを知ってしまわないように情報を絶って良かった。単純明快だが大迫力の作品に仕上がっていた。
もう一つの朗報が、公開に先立って発売されたコングのソフビの出来がまずまず良かったことだ。造形は及第点で、顔や細かい毛並みまでしっかり塗装されている。同時期に発売された一連のガメラ関連のソフビも出来が良かったのだが、もしかするとバンダイの担当者が変わったのだろうか。アニメ版のギドラや、米国版のラドンとモスラはかなり残念な出来だったのだが、ここにきてムービーモンスターシリーズはかなり品質が向上した。この調子で頑張ってもらいたいところである。