怪獣ソフビ博物館

ゴジラ、ガメラ、たまにウルトラマンや仮面ライダーも含めて新旧ソフビを展示

バラン ムービーモンスターシリーズ (2022)

 

 

 ゴジララドンに続いて主演となった「大怪獣バラン」(1958年公開)はモノクロ作品のためか知名度が低く、唯一のゴジラとの共演となった「怪獣総進撃」(1968年公開)でも一瞬の顔見せに終わるなど不遇の怪獣だったバラン。その後、何度も構想段階では復活の話が持ち上がるも、尽く破断になっていた。

 ゴジラの破壊力とラドンの飛行力を持つ怪獣とされ、ムササビのように手足の間の膜を使って滑空することができる。だが、東北の山村から飛び出したところまでは良かったものの、東京の玄関口である羽田空港で撃退されてしまうなど、上京して夢破れたお山の大将のような残念なイメージも確かにあった。

 これまでソフビ化の機会に恵まれなかったのだが、2022年の「ゴジラ・ストア」の投票企画によって1位に輝き、本当に待望と言える商品化となった。怪獣ファンは、不遇の怪獣を見捨てていなかったのだ。さすがにマニア向けの商品とあって造形は素晴らしい。主演として大暴れした四つ足ポーズのバランを再現している。ちなみにアニメ作品「ゴジラ S.P <シンギュラポイント>」(2021年放送)に登場するゴジラアンフィビアは、明らかにバランを意識した造形となっていた。やはり、ファンの間では復活を待望されている怪獣なんだろうと思う。一度、スクリーン上で再びバランの復活が見たい。

四つ足姿勢での商品化となった

両腕を上げると滑空姿勢のようになる

ゴジラアンフィビュアとは共通点が見られる