2006年公開の「小さき勇者たち〜ガメラ〜」以降、ガメラの新作映画は10年以上も製作されない中、2020年代の始まりに突如としてこのソフビが発売されたのは意外だった。しかも、やたらに出来が素晴らしい。1995年に公開された「ガメラ大怪獣空中決戦」に登場したタイプを、完全な新規造形で出したのも驚きだ。
映画の公開当時に発売された硬質ソフビと比べてサイズは小さくなったが、造形はこちらの方が上なのではないかという印象。彩色にも手抜きがない。2010年代のムービーモンスターシリーズには秀作はあったものの、中にはあまりにもひどい造形の商品もあり、全体的に2000年代と比べて品質が劣化した感が否めなかったのだが、これは違う。バンダイもやる気を出せば、まだまだやれることを感じさせられる。2020年代は価格は少し上がっても良いので、このような良質なソフビを発売してほしいものだ。何故このタイミングでガメラの新商品が出たのか、今後の展開に淡い期待をせずにいられない。