公害が社会問題となっていた1971年に公開された「ゴジラ対ヘドラ」は、社会問題を怪獣という形で表現したという点で、1954年の「ゴジラ」に並ぶインパクトのある作品だった。水中棲息期、上陸期、飛行期、完全期と形を変え、不気味に進化を続けたヘドラも、そのデザインや設定は強烈な個性を放つ。米ハリウッド版あたりでリメイクされたら、グロテスクで面白いものになりそうな気がする。
フィギュア化された飛行期は文字通り、空を飛ぶ時の形態。硫酸ミストを撒き散らしながら飛ぶという、この上なく厄介な武器を持ち、劇中でも浴びた人間が白骨化する様子は衝撃的な場面だった。このところ、バンダイはやたらヘドラを推しているのか、新造形の完全期に続いて飛行期も商品化となった。あまり見ることができない裏側が、カブトガニを思わせる造形になっているのも面白い。