怪獣ソフビ博物館

ゴジラ、ガメラ、たまにウルトラマンや仮面ライダーも含めて新旧ソフビを展示

ゴジラ(vsキングギドラ) ムービーモンスターシリーズ(2021)

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 通称「ギドゴジ」は1991年公開の「ゴジラvsキングギドラ」に登場したタイプで、30年前の公開当時にソフビが商品化された。なかなか人気があるスーツにも関わらず、その後は何故か再販されないままの状態が続いていたが、30年の時を経て新規造形で復活した。

 30年前の商品も造形はなかなか良かったのだが、今回もそれなりにギドゴジの特徴を押さえた造形となっている。ただ、残念なのが眼の塗装。実際のギドゴジは白眼の部分が殆ど目立たず、赤茶色の瞳が特徴なのだが、このソフビでは白眼の面積が大きすぎる。ここが違うだけでかなり印象が変わってしまう。

 なお、1989年公開の「ゴジラvsビオランテ」に登場する通称「ビオゴジ」とも殆ど造形は一緒なので、ビオランテと並べても良い。ただし、2018年発売のビオランテのソフビとはサイズが合わない。

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眼の塗装が残念

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メカキングギドラビオランテと並べられる

 

 

ガメラ1999(ガメラ3邪神覚醒) ムービーモンスターシリーズ(2021)

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 ガメラ誕生55周年を記念したのか不明だが、このところの新商品ラッシュで1999年公開の「ガメラ3邪神覚醒」バージョンのガメラも登場。このタイプのガメラは映画公開当時に商品化され、2005年にも再販。そちらのソフビも完成度がかなり高かったのだが、今回はまさかの新造形となった。

 かつて発売されたバージョンと比べると、口が開いているのが大きな違いで、なで肩の体型がより目立つようになった。顔つきは多少柔和になったかもしれない。1995年公開の「ガメラ大怪獣空中決戦」に登場したガメラも先に商品化されており、他の敵怪獣の含めて全てのガメラ怪獣の商品サイズが統一されたのは朗報である。並べると映える。

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ガメラ1995と比べると頭がかなり小さくなった

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過去に発売されたバージョンと比較

イリスとの激闘も再現できる

 

 

イリス(ガメラ3邪神覚醒) ムービーモンスターシリーズ(2021)

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 ガメラ誕生から55周年となった2021年は、突如としてムービーモンスターシリーズでガメラ商品の発売ラッシュが続いた。予想外の展開ではあるが、映画の新作がないだけにガメラファンとしては歓喜だろう。平成ガメラ三部作の最終作として1999年に公開された「ガメラ3邪神覚醒」に登場したイリスも、めでたく商品化を果たした。

 前作レギオンもそうだが、このイリスも複雑で結構グロテスクなデザイン。二足歩行で直立した体型という、怪獣というよりはエイリアンやミュータントのような印象を受ける。ソフビとしては難易度が高そうな4本の触手もなんとか再現された。

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平成ガメラ三部作の敵怪獣が全て揃った

 

 

コング S.H.MonsterArts(2021)

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 日米の2大スター怪獣が59年ぶりに決着をつける形となった「ゴジラvsコング」(2021年)は、無駄を削って怪獣プロレスに全振りした作風だった。そういう意味で、この可動部分が多い「S.H.MonsterArts」は戦いの場面を再現するのに最適なフィギュアだ。

 前作から若干のバージョン違いだったゴジラと比べ、コングはもちろん完全な新規造形。可動部分は多く、四足歩行も再現可能。手は4タイプに交換可能で、ゴジラの背鰭や骨で作られた斧も付属。顔も咆哮バージョンと通常バージョンの2種類に交換可能。通常バージョンの表情が妙に穏やかなのは少し気になる。

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ドラミングも再現可能

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四つ足のポーズを取らせることもできる

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尻尾をつかんで振り回す場面は今作では見られなかった

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武器を使った戦闘は米国らしく斬新だった

 

 

ゴジラ(米レジェンダリー版) S.H.MonsterArts(2021)

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 米国版3部作の最終作「ゴジラvsコング」(2021年公開)に合わせ、今まで手を出していなかった「S.H.MonsterArts」シリーズの商品を初めて購入してみた。このシリーズはゴジラシリーズが冬の時代だった2011年に登場した可動フィギュア。従来のソフビと違って可動部分が非常に多く、さまざまなポーズを取らせることができる。コマ撮りを使って動画を作成してみても面白そうだ。

 ゴジラとコングは映画の公開に先駆けて同時発売。このゴジラの型自体は2014年発売のものを使い回しているらしく、マイナーチェンジしながら何度も発売されている。前作との違いは、新規造形の手が従来のものと取り替え可能な形で付属された点、背鰭などの塗装が青く鮮やかになったという点である。しかし、この新規造形の手が非常に良く、つかみ合いの怪獣プロレスの再現には非常に良い。背鰭は熱線発射時の色になったのは良いのだが、なぜか口の中まで青く塗られた。これは賛否が分かれるところだろう。

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新規造形の手と青く塗られた塗装

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コングのパンチが炸裂

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力と技が激突

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日米のスター怪獣同士が59年越しに決着をつけた

両手は従来のものと取り替え可能

 

 

メカゴジラ(ゴジラvsコング) ムービーモンスターシリーズ(2021)

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 2021年公開の「ゴジラvsコング」の秘密兵器として登場するはずだったのだが、公開日より先にソフビの商品が発売されてしまったために完全にネタバレしてしまった。新型コロナウイルスの影響で公開日が急遽延期になったが、ソフビの発売日までは変更できなかったようである。そもそもゴジラの母国なのに、当初から日本の公開予定日が米国より1ヶ月半も遅かったことの方が問題だ。配給会社の体たらくである。

 しかしながら、この米国版メカゴジラは素晴らしい。さすが、米国にこういうメカのキャラクターをデザインさせると見事なものだ。子供の玩具のロボットのような安っぽさはなく、ターミネーターを思わせるシャープで不気味な姿だ。格闘戦にも無理のない体型で、両手や尾の先端の武器、口から発射する赤いビームなど、メカゴジラの魅力を存分に引き出してくれたと言える。そして、ネタバレを招いたソフビも完成度自体は素晴らしい。ソフビとしては十分な仕上がりだろう。ムービーモンスターシリーズは品質の低下が目立っていたが、ここにきてガメラ、コングに続き、出来の良いソフビが作られるようになったのは朗報である。

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悪としての魅力が秀逸すぎたメカゴジラ

 

 

コング ムービーモンスターシリーズ(2021)

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 米国版ゴジラの最終作として2021年に公開された「ゴジラvsコング」は、両雄の戦いの完全決着が話題になった。日本人としては、コングよりもキングギドラの方が強力な敵というイメージが強いのだが、さすがにコングは米国で人気の高いキャラクターのようで、興行成績は前作よりも好調のようだ。特に1962年公開の「キングコング対ゴジラ」では、両者リングアウトで引き分けという結末だっただけに、単純にどちらが勝つのかという注目もあったのだろう。新型コロナウイルスで公開が延期され、さらに日本では配給会社と無能な政府の失態により、世界で最も遅い公開となってしまったのだが、何とかネタバレを知ってしまわないように情報を絶って良かった。単純明快だが大迫力の作品に仕上がっていた。

 もう一つの朗報が、公開に先立って発売されたコングのソフビの出来がまずまず良かったことだ。造形は及第点で、顔や細かい毛並みまでしっかり塗装されている。同時期に発売された一連のガメラ関連のソフビも出来が良かったのだが、もしかするとバンダイの担当者が変わったのだろうか。アニメ版のギドラや、米国版のラドンモスラはかなり残念な出来だったのだが、ここにきてムービーモンスターシリーズはかなり品質が向上した。この調子で頑張ってもらいたいところである。

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コングとゴジラの怪獣プロレスも再現できそう

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表情豊かな劇中のコング