ゴジラの死を見事に描いた「ゴジラvsデストロイア」(1995年公開)から、わずか4年でゴジラは復活。いわゆるミレニアムシリーズと呼ばれるが、vsシリーズと大きく異なるのは作品間で物語の連続性がなかったこと。それぞれが独立した世界観で描かれており、かなり挑戦的な試みができた一方、子供の観客は困惑したかもしれない。観客動員はvsシリーズと比べて落ち込み、ゴジラシリーズは一旦終わりを迎える。
ゴジラ生誕50年の節目に製作された最終作「ゴジラ FINAL WARS」(2004年公開)は、残念ながらファンからは否定的な意見が目立つ作品となった。歴代の怪獣が多く復活を果たしたものの、ストーリーは浅く、全体的に安っぽいB級映画のような仕上がりで、何よりマトリックスの劣化版のようなクオリティの人間のアクションシーンが無駄に多く、見ていて非常に邪魔だった。そんなものは観客が求めておらず、もっと怪獣をしっかり描くべきだっただろう。
そんな最終作のゴジラは、歴代のゴジラの特徴を併せ持った造形となった。ソフビは2004年に約20cmのサイズで発売された後、2005年の「ムービーモンスターシリーズ-STANDARD-」として縮小サイズでも発売。写真は後者。他の怪獣ソフビとのバランスを考えれば、縮小サイズの方が良い。映画の出来は醜かったが、ソフビとしては非常によくできている。